ナチュラルアスカの家

「英国風カントリーハウス」

DATA


【家族構成】
大人2人 子供1人
【建築Data】
1階床面積:71.47㎡(21.58坪)
2階床面積:66.80㎡(20.16坪)
延べ床面積:138.27㎡(41.74坪)

STORY

英国風カントリーハウス

家を建てる場合、外装や内装へのデザインへのこだわりはいろいろな思い入れから出てくるのではないかと思います。

富士宮市青木平のオーナー様からお聞きした家の外観デザインへのこだわりは意外なものでした。
以前、ご夫婦のご旅行先で宿泊した、伊豆高原のプチホテルの外観イメージに合わせたいということでした。

私は現場監督時代、伊豆方面で別荘建築をしていたことがあり、この伊豆地域には幸い少し詳しかったため早速そのホテルを訪ねてみました。

6月の新緑の季節の中、伊豆高原の別荘地にその英国風のホテルは建っていました。
外観のイメージは、英国の田舎に建つ領主の館のような雰囲気でした。
上品なオシャレさの中にも規律正しさも感じ、外観に使われているタイルが年月を重ね程よい経年を感じさせてくれました。

新緑の中のプチホテルの前にたたずみながら、これからどのような家のプランを提案していくか?そんな事を考えながらこの伊豆高原の地をあとにしたことを覚えています。

その後。オーナー様との長い試行錯誤の末、この青木平の家は完成しました。

玄関ドアを開けたところです。
広めのポーチとそれを覆うブルーグレーのタイルが玄関に品の良さと落ち着きを感じさせます。

玄関を入ったところです。
左奥にはシューズクローク。
シューズクロークは扉付きで、行き止まりではなく廊下に出れるようになっています。
正面のドアの向こうはキッチンに繋がります。奥様がキッチンで作業していても来客にすぐ対応できそうですね。
右側はリビングダイニングに続くドア。
この家は全体的にそうですが、お部屋のカラーコーディネートはホワイトとグレー、ブルーの色調でまとめられています。

玄関の中から玄関ドア側とシューズクローク側を見たところです。
撮影時間は朝だったので、朝の明るい日差しが射し込みます。
漆喰の壁に反射した光が玄関全体をやさしく包んでいるようです。
シューズクロークが廊下に抜けているところがわかります。その先は二階への階段です。

シューズクローク内です。
ここは完全にプライベートの部分ですね。
これからご家族が増えて靴がたくさんになってもいいように、靴を置く棚をたくさん設置しました。
可動式なので靴の高さ(ブーツや長靴など)によって棚の高さを変えることが出来ます。
床がタイル張りになっているのでここまで土足で入れます。
ここより廊下に出て二階への階段に続いています。

リビングダイニングに入りました。
壁のブルーグレーとホワイト、天井のホワイトと色分けがされています。
左のブラウンのカウンターの向こうはキッチンになっています。
キッチンからはリビングダイニング全体が見渡せます。

キッチンのカウンターのホワイトの扉は収納になっています。
ここには普段日常的に使う、文具品、救急箱、ティッシュの買い置き、カメラ、アルバム、金庫、子供のおもちゃ、子供の幼稚園や学校で使う物などが入れられると思います。

オーナー様は照明器具はアンティーク風の物を使いたいというご希望でしたので、その器具の光量の不足分をダウンライトで補っています。

奥に見えるお部屋は個室にもなる洋室です。ランドリースペースも兼ねています。

見る向きを変えてみました。
カーテンから漏れる光がお部屋全体を落ち着いた色の配色に変えています。
右奥に見える明るい場所は出窓になっていて、ベンチがぐるっと囲み、ご家族で語らえるような場所になっています。

 

先ほども書きましたがリビングダイニングの収納部分です。
リビングダイニングにはこまごました物入れるスペースが必要です。
身近な場所にこのような収納場所があると便利ですね。

アール型の白い小さなカウンターには設置目的があります。
パソコンやスマートフォンなどに必要な無線LANやWi-Fi設備を置く場所です。

これらの装置は意外と場所を取るので、できれば一か所にそして普段あまり触ることが少ないのでカウンターとは別の場所に置いたほうがいいと思います。

リビングダイニングを反対側から見ています。
右側のキッチンの位置も確認でき、全体が見渡せます。
このようにして見ると全体が広くゆったりとしています。

左側の出窓のベンチ部分がよく見えます。
ここからは富士山も望めることができ、見晴らしがとてもいいです。夜には夜景も見られるでしょう。

休日ご家族でくつろぐ時間、ここから夜景を見ながらお酒を一杯なんていうのも、気分がリラックスしていいでしょうね。
(うらやましいかぎりです)

出窓ベンチ部分です。

座る部分の天板が開けれるようになっていて物を収納出来ます。
この部分の壁は漆喰ではなく、壁紙がアクセントとして貼られています。
椅子の部分の板の塗装は木目を生かした着色仕上げ、他の腰板もそうですが、下部の腰壁パネルはホワイトの塗りつぶしペンキ仕上げです。

二種類のコントラストが映えますね。
壁紙、椅子の板、腰壁パネルと三種類の違う仕上げのコントラストになります。

リビングダイニングの入り口です。

こちらもオーナー様が家のイメージに合わせて家具を揃えられています。
というかオーナー様には、イメージが家を計画する前から決まっていて、それに沿ってプランニングされているので収まる家具は完成前から決まっていたと思います。
デザイン、カラー、イメージに統一感があります。

キッチン部分です。

キッチンは当社標準仕様のクリナップです。
床は濡れたり、天ぷら等で油がはねたりしても掃除がしやすいようにフロアタイルという素材です。

食器棚はオーナー様がご自身で探されたものを設置いたしました。

キッチンのシンク側、カウンター下のスペースはゴミ箱置き場になっています。

少しわかりづらいですがその反対側、壁のくぼみはインターホンの子機置き場です。
このタイプは移動ができるのでダイニングの方でも置いて使います。

主たる明かりはダウンライトです。
スポット型でかなり明るいです。キッチンの手元はペンダント型のガラスランプ。お部屋に合わせてアンティーク風になっています。

リビングダイニングの奥の個室です。
主にはご家族が使われますが、お客様が泊まりに来られた際の個室としても使用できます。
その場合はドアをあけ放てば、リビングダイニングと繋がりより広くも使えます。
日当たりがいいので室内干しスペースとしても使う予定です。それ専用のフックも設置しました。

中廊下伝いにファミリークローゼット、洗面脱衣室、お風呂と繋がっているので、洗面脱衣室の洗濯機で洗ったら、天気がよければ外のウッドデッキで。天気が良くない時やお出かけの時はお部屋のお洗濯フックで干すことができます。

先程の室内干しスペースにもなる洋室からの中廊下です。
途中ファミリークローゼットを通ります。奥は洗面脱衣室です。

乾いた洗濯物は洋室で仕分けし、畳み、ファミリークローゼットで保管します。

二階への階段と上がりきった場所のアンティーク調アイアン手摺です。
壁は漆喰仕上げ、階段の蹴込の部分の白いところも漆喰です。
階段は真っ白なホワイトで、階段を上がりきると壁の色がソフトなラベンダーカラーに変わります。

手摺がある部分は普通の壁にしてしまうと変化がなくなってしまいますが、アイアン手摺にした事で圧迫感もなくなりました。

階段を上がりきった二階になります。ファミリースペースです。

突き当たりは吹き抜けになっていて、その先は外部へ出るバルコニーです。

屋根裏部屋へと上がる階段下スペースには、入り口をアール型にくり抜いた小さな収納部屋をつくりました。

中には本がたくさん詰まった本棚があるように見える壁紙を貼りましたが、お子さんの成長と共にかわいい絵本やおもちゃが思い出と一緒に詰まっていくだろうと思います。

子供部屋です。
子供部屋も他の部屋同様、この家のイメージに合わせたデザイン、カラーで統一しています。
一面のみ壁紙をアクセントカラーとして使用している以外は、漆喰塗りです。
今はお子様は小さいため実際にこの部屋を使うのはまだまだ先だと思いますが、お子様が大きくなって勉強机やランドセルなどを置くようになったらどんな感じかな?と思います。

二階ファミリースペースの吹き抜け部分です。
天井からはこの家のシンボルともいえるような大きなシャンデリアが下がっています。
きっと中からだけでなく、夜は外からも綺麗にこの家を演出してくれるでしょう。

アールになった窓からはバルコニーに出られるようになっています。
1階の出窓部分と上下で繋がっていて、ここからも富士山が望め、夜景もよく見えると思います。
ホワイトの扉は寝室の入り口です。
ご夫婦のプライベート空間。

アンティーク風シャンデリアと外からの光が壁紙の模様に淡く陰影を落としています。
壁と床と天井の配色はシンプルなカラー。
奥にウォークインクローゼットがあります。

屋根裏部屋への階段です。
この部分もアンティーク風の手摺になっています。

初めに言った通り、この家の外観は英国の田舎に建つ領主の館をイメージし、デザインしました。
オーソドックスに左右対称にし、家の中心に一階には出窓、二階にはバルコニーを設置しました。
その部分、一階には石壁風タイルを貼り二階のバルコニーにはアイアン手摺を設置しました。

外観カラーは屋根はブラック。外壁はホワイトです。
一階と二階を分けている幕板の帯が強いホワイトで全体を引き締めています。
アールの窓と窓周りの飾りモールが英国風なイメージを演出しています。

この青木平という場所はもともとは別荘地でした。
山の中腹という事もあり、土地が緩やかに傾斜しています。
その為基礎部分も高低差があり、その高低差を解消する為に階段などで段差を解消します。
その段差の大きい場所には足の長いバルコニーのようなウッドデッキが付いています。
足を長くし、お部屋との段差をなくしてお部屋から洗濯物を干せるようにしています。

緩やかな段差を解消する為にエクステリア用擬石、擬木を並べました。
この通路の先にはステージが。
この平らな場所は仲間を呼んでバーベキュー大会。外でのレクリエーション。夏にはお子様のビニールプールの設置。
利用方法はたくさんありますね。

玄関前駐車場から見る富士山はまるで絵葉書のような佇まいです。
これから春夏秋冬、四季折々の表情を見るのが楽しみですね。

 

仕様のご紹介

ストライプガラス付き木製建具、建材建具メーカーのウッドワンを採用しました。
デザインやカラーや質感などお部屋のイメージに合わせました。

漆喰と腰壁パネル。
漆喰塗壁は当社の標準仕様。カラーバリエーションが多いのでその中でもオーナー様のイメージに近い色にコーディネートをしました。
腰壁パネルはシナベニアに既製品のモールを合わせ大工仕事でつくりました。
塗装はホワイトの塗りつぶしです。

玄関とシューズクロークの床タイルは名古屋モザイクの「スターミネラル」。天然石の荒々しい表情が特徴です。

アンティーク風アイアン手摺。

既製品のアイアン手摺を組み合わせ、随所にポイントとして使いました。
いつもの日常の中でも、その部分だけは周りの雰囲気も手伝い別世界にいるような気にさせてくれるかもしれません。

アンティーク風ブラケットライト。

今、ネット上では「アンティーク風ライト」と入れるだけでメーカー問わず、たくさんの照明器具が出てきます。(写真はオーデリックのもの)

こちらはキャンドルのような灯りが雰囲気のある場面を演出してくれます。

自宅に合ったものを見つけたいですね。