ナチュラルアスカの家

「家族で自然なナチュラルライフを楽しむ家」

DATA


【家族構成】
大人2人 子供1人
【建築Data】
1階床面積:70.94㎡(21.42坪)
2階床面積:54.58㎡(16.47坪)
延べ床面積:125.52㎡(37.89坪)

STORY

家族で自然なナチュラルライフを楽しむ家

オーナー様にお会いしたのは、当社で開催している「ライフプランセミナー」でした。

ただオーナー様ご主人は高校の教師であり、土地もご両親からの贈与だったのでライフプランによる資金計画上では何の問題もありませんでした。
ライフプランセミナーを受けられたのは、これから家づくりをされる為の知識集めと建築業者をいろいろ知る意味もあったと思います。

その後、再度当社にお越しいただいたのは、あるご相談があったからです。

そのご相談とは他社さんで書いてもらった家のプランがどうもご自身の希望とはそぐわないという事。
見積り的にもご納得できないご様子でした。

当社にいらしていただいた時に他社さんのプランを拝見させていただき、私なりにアドバイスをしました。
プランの中身に関してはオーナー様のご要望なので再度お話を聞きながらご提案いたしましたが、私から見ると耐震構造上、気になる点がいくつかありましたので、その部分に関してはしっかりアドバイスさせていただきました。

その後、ご縁があり当社で家づくりを進めさせていただくこととなりました。

施工写真を見ていただくと確認できますが間取りへのご要望がいくつかあり、例を上げると玄関ホールの吹き抜けを広くほしいということ、和室繋がりの広いリビング、洗面所・キッチンと広めのパントリーの家事動線、2階廊下のお子様が遊べるチャイルドコーナーなどなど。

キッチン横のパントリーはご両親の畑でとれる野菜をストックするために土間をご希望されました。

ちょうど建設予定地も富士山の裾野の広々とした日当たりの良い立地で、オーナー様のご要望ともマッチしとてもいい感じで完成したと思います。

こちらがご要望されていた玄関ホールの吹き抜け。

この部分はオーナー様が一番こだわった部分です。
高い吹き抜けは階段へ、そして2階へとつながっています。
開放感があり来訪者へのアピールポイントでもあります。

2階につながっているので2階にいても来訪が分かります。
将来、お子様が大きくなったら2階の廊下の手摺から「おとうさーん!おかあさーん!」とかわいい顔を覗かせてくれるかもしれません。

玄関に入ってすぐ左のシューズクロークも吹き抜けの一部になっています。
上部が木製の格子状になっていてここにも開放感があります。
この部分に開放感があっても?という考えもありましたが、せっかく大きくとった吹き抜け部分から考えると、この部分を格子にしたのは正解でした。

シューズクロークの中には靴はもちろんコートハンガーや傘掛けなども設置し、お出かけ用のツールはセットで置くことが出来ます。

収納力としては靴なら30足以上は置けるので、ご家族の夏・冬用を全てまとめて置くことが出来ます。
可動棚の高さを変えていただければ、ブーツなども並べられます。

中が見えることが気になる場合は、ドアを付けるか、ロールスクリーンなどで目隠しをするとすっきりします。
(こちらにもお引き渡し後にロールスクリーンを付ける予定です。)

吹き抜けを上から覗いたところです。
先程書いたように、シューズクロークの上部が吹き抜けの一部となっていて上から覗けるようになっています。
パイン材の床からドア、パイン集成材の階段と配色がゆるりとつながっています。

玄関ホールからパイン材のドアを開け、リビングダイニングに入ります。
こちらもパイン材の床で統一されています。

右正面には小上がり的な和室があります。
下部分は収納になっていて、主にお子様のお洋服やおもちゃなどを収納する予定です。
小上がりにしたもう一つの利用方法は堀ごたつです。
暖かいこたつを使うのはもちろん寒い時期だけですが、家族で団欒したり、畳に座ってちょっとした書き物など幅広い用途があるお部屋です。

左奥に見える部屋はご主人の書斎になります。
初めにも書きましたが、高校教師をされているご主人が主に事務仕事などで使うそうです。
趣味など一人になるためのこもり部屋にもなりそうですね。

リビングダイニング側よりキッチンを見たところです。

キッチンの左側には洗面脱衣室があり右側には収納を兼ねたパントリーがあります。
キッチンを中心として一直線に結んだ家事動線にしました。

ただ家事動線と言っても考え方や経験、生活などにより、特に自ら家事をされている方々それぞれの思いには違いがあります。

暮らしをよーくシミュレーションした上での判断が大事ですね。

キッチンカウンター下の収納です。
オーナー様との打ち合わせ時にあらかじめどんな物をどのように置くかを聞きながら最初のプランを立てました。

当社の場合、家のプランと同時にこのような内装家具の図面も書いていきます。
具体的な構想がまとまりきらないお施主様には過去に作製した家具の写真、例えば食器棚やリビング収納、脱衣室家具、キッチンバックヤードなどを見ていただきながらご要望を聞き取ります。

小上がり和室の床面を引き出し式の収納にしました。

まだ小さなお子様の着替えや季節毎の物やおもちゃなどを入れておく場所としてプランしました。
スライドして引き出しますが、滑車が付いていて出し入れはスムーズです。

ここはご主人の書斎兼こもり部屋。

ご主人の家への持ち込み仕事のための部屋です。

内装が他の部屋とイメージが違うのは、ここはご主人だけのお好みの希望を採用しているためです。
床は無垢のパイン材、天井は漆喰塗り。壁はビニールクロスを貼っています。

奥の壁は木製に見えますが、こちらもビニールクロスでコンクリートの打ちっぱなしに見える壁もビニールクロスです。
最近のビニールクロスは本物っぽく見えるので見学会の時、お越しになっていたお客様も驚いていました。

家のここだけはご主人お一人の世界です。

キッチンから続いているパントリー兼収納場所です。

パントリーとはキッチンに併設した収納場所です。
主に調理器具の収納や食品、飲料などをストックしておくためのスペースです。
オーナー様のご要望ではこれらの物以外にも収納スペースがほしいということで広めに設計しました。

勝手口の下の一部コンクリート床の部分は、お隣にお住まいのご両親が育てている野菜を貰った際に土が付いたまま置けるように、ということで土汚れが気にならないようにコンクリート土間にしました。

パントリーは可動棚により構成されています。
可動棚とは入れるものの大きさに合わせて棚の位置を移動させることが出来る仕組みです。
棚はパインの集成材。浸透性のクリア塗装をして仕上げました。

キッチンから洗面脱衣室を見たところです。
キッチンからパントリーと洗面脱衣室への一直線の動線にしました。
キッチンの正面がリビングダイニングなので、小さなお子さんの様子を見ながらキッチンでのお料理、洗面脱衣室でのお洗濯を最短ですることができる動線になっています。

この家事動線が生活していく上で全ての方が使いやすいというわけではなく、個人個人で使いやすい動線をプランニング中に探すことが大切です。

洗面脱衣室の洗面台です。

オーナー様のご要望で設備メーカーの既製品ではなく、プラン中にご家族での使い方やご希望の素材などをお聞きして当社で制作したオリジナルの洗面台です。

下台は大工さんがパイン材で作製し、扉は同じ素材で建具屋さんが作製しました。
洗面ボウルは既製品ですが、ボウルを支えているブラックのカウンターはメラミン材で建材メーカーにて特注で作りました。

メラミン材は水に強く傷がつきにくいので日々の扱いが楽です。
そして鏡も特注で、パイン材で作りました。

職人さんがそれぞれ分業して作っているので家具屋さんへの一括発注より安く制作できます。

1階のトイレです。

一般的なトイレの広さですが手洗いを付けました。
手洗いは場所を取らない出幅の狭いものにしました。デザインや色などは選べるように設定してあります。

奥の方にトイレットペーパーなどを収納する扉付きのニッチを設置しました。
木目のある壁はビニールクロスで、床はクッションフロアのため掃除がしやすいです。

吹き抜けと2階廊下との境に創作手摺が付いています。
吹き抜けのイメージとオーナー様の趣味嗜好に合わせて設計デザインし、製作は山梨の工房KOJI(こうぼう こうじ)さんに依頼しました。
(最近ご無沙汰しているな。近いうち訪問したいな。)

2階寝室です。

当初、オーナー様のご要望は寝室の窓から富士山が見たいということでした。

確かに立地的には富士山が大きく良く見えます。ただ考えてみると、富士山は北側です。
北側に富士山が見える大きな窓を持ってくると、そこから温度が逃げ室温が低くなりがちでエネルギーロスになります。

その為、オーナー様にご説明して寝室の北側はウォークインクローゼットにし、窓を小さくエネルギーロスをなるべく減らすようにして、2階廊下のフリースペースに腰上窓を設置しそこから富士山を望めるようにしました。

南面にはバルコニーを設置し、冬は太陽からの暖かいエネルギーが入るように、雨でも濡れない屋根付き物干し場にしました。

四畳半程の子ども部屋です。
お子様が小学校にご入学されたら使われると聞いています。

天井近くにガラスブロックが三つ設置されています。
今回は明かり取りや飾りと言うよりも、廊下から子ども部屋に明かりがついているかどうかが確認できるように設置しました。

将来お子様が大きくなって、勉強をしているときなどにお部屋の中で起きているかどうかが確認できます。
(勉強しているかな?と思っていても中で明かりを点けっぱなしで寝てしまっている場合もあるかもしれませんが。)

2階のトイレはスヌーピーの壁紙をはり、可愛らしく仕上げてあります。
トイレットペーパーホルダーやトイレットペーパー置きはオーナー様が自ら探され支給品として当社で設置しました。

これらの物に限らず、家のお引き渡し後に付けたい鏡や絵画などがある場合に場所や大きさなどを指定していただければ、後で取り付ける時ビスが効くように下地材などを工事中に設置することが出来ます。

2階廊下のフリースペースです。
この空間はオーナー様奥様より設計段階でご要望されました。

お子様が小さい時は2階での遊び場所として本棚などを設置する予定です。
写真に写っていますが昇降式の物干し竿を天井より設置して、雨の日などの洗濯物の室内干しスペースとしても有効的に使える部屋になります。

奥側に見えるのは屋根裏部屋への階段です。
急な階段にはせず、荷物を持って安全に登れるようになっています。

屋根裏収納は家の面積に入らないように天井高を1m40cmにします。
(天井高1m40cm以上にすると木造の3階扱いになり別の法律の対象になるため。)

壁と天井はシナベニヤという化粧ベニアにし、床はクッションフロアです。
空気がこもりやすいので、小さいですが換気用の窓も設置します。

これほどの広さがあるとかなりの物が収納出来ると思います。
置き場に困る大きな季節物やお子様の雛人形なども収納でき、天井に断熱材が入っているので急激な温度変化も生じません。

外観はほぼ総2階(1階と2階とが同じ大きさ)にし、なるべく凹凸を無くしてエネルギーロスを減らし耐震的にも有利にしました。(長期優良住宅耐震等級3)

外壁は当社の標準仕様でもあるダブル断熱(充填断熱セルロースファイバー+外張り断熱)で塗り壁になっています。

オーナー様奥様のご要望によりウッドデッキで洗濯物を干しても濡れにくいように小屋根を設置しました。
玄関からのポーチ屋根の流れもあり小屋根を腕木で支えることにより柱を無くし、デザイン的にすっきりさせました。