こんにちはアスカ工務店遠藤です。
当社では今、富士市中央町で「性能向上リノベーション」工事をしています。
性能向上リノベーション工事とは、新築とは違い、中古住宅を家の一番下部分の
基礎部分と木部の柱や桁、梁など骨組み部分だけ残して解体し、解体後
家の性能である耐震性能、断熱性能、気密性能を新築並み、それ以上に上げる
工事時をしていく事です。
一般的に中古住宅は建てた時期、工事の内容、使われた材料により、現状は大きく
変わっていきます。
昨日は、中古住宅が建てられた年数により、建築基準法による耐震性能の考え方に
による違いがあるという話を書きました。
大きく分けると1981年昭和56年に新耐震基準の考え方と、その後耐力壁のバランスや強化と
土台や柱や梁など柱脚部分の金物補強を強化した2000年基準ですね。
今日は建てられた時期の家の断熱の話をします。
自分が建築の世界に入ったのは1980年代後半、自分が30歳になるかどうかの時期でした。
この頃はバブル時代の丁度入口、これから家を家族で建てたいというご家族には、あまり
馴染まない話だと思いますが、この時期の日本の経済はとても良く、土地の価格はどんどん上がり
物の価格も上がりましたが、一般の生活者の給料も上がっていたので、住宅など
家の建築はもちろん、お店や企業などもどんどん建っていきました。
当時自分は別荘建築なども担当していたので、熱海や湯河原や伊東など、当時別荘の分譲地に
不動産屋さんからの依頼もあり家をたくさん建てました。
当時、自分が担当した別荘建築
ただ、当時は建築基準法でも断熱工事に関してもあまり明確な事はなく、建築士としては
今となっては少し恥ずかしいですが、断熱材は壁や屋根に入っていれば良い程度しか考えていませんでしたし
実際、一般的な建築では、そのような家が当たり前のような時代でした。
工事中大工さんが、和室は畳が断熱代わりになるから断熱材は入れなくていいとか、
言ってました。でもさすがにそれはと思い、入れてもらった覚えもあります。
リフォーム依頼の天井断熱材がない家
リフォーム以来の床断熱材がへたっている物
今でも、住宅リフォームのご依頼で、床や天井など覗いてみると、断熱材がなかったり
あってもしっかり敷き詰めていない家などをよくみかけます。
それだけ当時は断熱工事という概念が薄かったと当時を振り返りながら思います。
でも、これからの性能向上リノベーションでは、それは見逃せません。
たとえ、どんな中古住宅でも今の高性能な断熱材を入れ替え、気密性能と
ともに上げていこうと思います。