家族でナチュラルライフを楽しむ家
オーナー様が当社に来られたのは当社で開催している「ライフプランセミナー」からでした。
ただオーナー様ご主人様は高校の教師であり、土地もご主人様のご両親からの贈与だったのでライフプランによる資金計画上では何も問題ありませんでした。
ライフプランセミナーを受けられたのは、これから家づくりをされる為の知識集めと
建築業者をいろいろ知る意味もあったと思います。
その後、再度当社にいらしていただいたのは、あるご要望があったからです。
そのご要望とは他社さんで書いてもらった家のプランがどうもご自分たちの希望とはそぐわないという事。
見積り的にも納得がいかないご様子でした。
当社にいらしていただいた時に他社さんのプランを拝見させていただき、私なりにアドバイスをしました。
プランの中身に関してはオーナー様のご要望なので再度お聞きし訂正いたしましたが、
私から見ると耐震構造上、気になる点がいくつかありましたので、その部分に関してはしっかりアドバイスいたしました。
その後、ご縁があり当社で家づくりを進めさせていただきました。
施工写真を見ていただければ、確認できますが、オーナー様の間取りへのご要望はたくさんありましたがいくつか上げると玄関に入っての吹抜を広くほしいということと、和室繋がりの広いリビング、洗面所とキッチンと広めのパントリーの家事動線、2階廊下のお子様のチャイルドコーナーなど。
特にキッチン横のパントリーはご両親の畑でとれる野菜をストックするための土間なども希望されました。
ちょうど建設予定地も富士山の裾野の広々として日当たりも良い立地で、家のご要望もマッチされとてもいい感じで完成したと思います。
施工写真
ご要望されていた玄関入ってから吹抜。
この部分はオーナー様が一番こだわった部分です。
玄関に入っての天井が高い吹抜は玄関階段へそして2階へとつながっています。
開放感があり来訪者へのアピールもあります。
2階へつながっているので2階にいても誰かの来訪が分かります。
将来お子様が大きくなったら2階の廊下の手摺から「おとうさん おかあさん」
とかわいい顔を覗かせてくれるかもしれません。
玄関に入ってからすぐ左の玄関クロークも吹抜の一部になっています。
上部が格子状になっていてここも開放感があります。
この部分が開放感あっても?という考えもありましたが、吹抜部分の流れから
考えるとこの部分も吹抜の流れとして計画して良かったと思います。
玄関クローク
玄関クロークの中を覗いた感じです。
靴はもちろんコート掛けや傘掛けなども設置し、この部分でお出かけ用のツールはセットとして置くことが出来ます。
収納力としては靴なら30足以上は置けるのでご家族の夏用、冬用をまとめて置くことが出来ます。
可動棚を移動していただければ、ブーツなどを置くことも出来ます。
中が見えることが気になる場合は、計画段階でドアを付けるとか、ロールスクリーンなどで目隠しをすることも出来ます。
(このオーナー様もお引き渡し後ロールスクリーンを付ける予定です。)
上から吹き抜けを望む
吹き抜けを上から覗いたところです。
先程書いたように玄関クロークの上部が吹き抜けの一部となって上から覗けるようになっています。
パイン材の床からドア、パイン材の集成階段と配色が淡くつながっています。
玄関からリビンングダイニングに入る
玄関ホールからパイン材のドアを開けリビングダイニングに入ります。
こちらもパイン材の床で統一されています。
右正面には小上がり的な和室があります。下部分は収納になっていて、主にお子さんの季節の服や
おもちゃなどを入れる予定です。
小上がりにしたもう一つの利用方法は堀ごたつです。使うのはもちろん冬だけですが、家族で団欒したり、こたつを使ってのちょっとした書物などに使いやすいと思います。
左奥に見える部屋はご主人の書斎になります。
前にも書きましたが高校教師をされているご主人が主に事務仕事などで使うそうです。
趣味など一人になるためのこもり部屋にもなりそうですね。
リビングダイニングからキッチン側を見る
リビングダイニング側よりキッチンを見たところです。
キッチンの左側には洗面脱衣室があり右側には収納を兼ねたパントリーがあります。
キッチンを中心として一直線に結ぶことで家事動線をしやすくしました。
ただ家事動線と言ってもその考えや経験などによって特に主婦である奥様の考えに違いがあります。
過去のオーナー様でも洗濯をする洗面脱衣室がキッチンに近くなくても問題ないご意見の
奥様もいらっしぃました。
このあたりはご自分たちでの判断が大事ですね。
ダイニングカウンター収納
キッチンカウンター前の収納です。
オーナー様との打ち合わせ時にあらかじめどんな物をどのように置くかを聞きながら最初のプランをしました。
当社の場合、家のプランと同時にこのような内装家具の図面も書いていきます。
具体的なご自分たちの構想がまとまりきれないお施主様には過去に作製した家具の写真、例えば
食器棚やリビング収納、脱衣室家具、キッチンバックヤードなどを見ていただきながら
ご要望を聞き取ります。
リビング造作収納
小上がり和室の床面を引き出し式の収納にしました。
前にも書きましたが、主にはまだ小さなお子さんの着替えなど季節の物やおもちゃなどを入れる場所としてプランしました。
スライドして引き出しますが、滑車が付いていて出し入れはスムーズです。
ご主人様の書斎兼こもり部屋
これも前述しましたが、ご主人様が高校の教師をされている関係で、家への持込仕事のための部屋です。
内装は他の部屋とはイメージが違うのはここだけはご主人様の希望を入れたためです。
床は無垢のパイン材、天井は漆喰塗りですが、壁はビニールクロスを貼ってあります。
奥の壁は木製に見えますが、こちらもビニールクロスでコンクリートの打放しに見える壁もビニールクロスです。
最近のビニールクロスは本物っぽく見えるので見学会の時、見学されていたお客様も驚いていました。
家のここだけはご主人様お一人の世界です。
キッチン横パントリー兼収納
キッチンから続いているパントリー兼収納場所です。
パントリーとはキッチンと併設した収納場所です。
主に食品や飲料、調理器具をストックするためのスペースです。
ただ、オーナー様のご要望ではこれらの物以外にも収納スペースがほしいということで広めに設計しました。
勝手口の下の一部コンクリート床の部分はお隣のご両親が育てている野菜などを土が付いたまま置けるようにということで、土がついても床が汚れないようにコンクリート土間にしました。
オーナー様が帰ってきたらここにご両親からの新鮮な野菜が置かれている様子が目に浮かびます。
パントリーの詳細です。
パントリーは可動棚により構成されています。
可動棚とは入れるものの大きさに合わせて棚の位置を移動させることが出来る仕組みです。
棚はパインの集成材。浸透性のクリアー塗装をして仕上げます。
キッチンから洗面脱衣室への導線
キッチンから洗面脱衣室を見たところです。
キッチンからパントリーと洗面脱衣室への一直線の動線にしました。
キッチンの正面がリビングダイニングなので、小さなお子さんの様子を見ながらキッチンでの料理の作業、洗面脱衣室での洗濯などの作業を最短ですることができる動線になっています。
ただ、家事動線は生活していく上で全ての方が使いやすいというわけではなく、個人個人で使いやすい導線をプランニング中に探すことが大事です。
洗面脱衣室の洗面台です。
オーナー様のご要望で設備メーカーの既製品ではなく、プラン中にご自分たちの使いやすさやご希望の素材などをお聞きして当社で制作したオリジナルの洗面台です。
下台は大工さんがパイン材で作製し、扉は同じ素材で建具屋さんが作製しました。
洗面ボールは既製品ですが、ボールを受けているブラックカウンターはメラミン材で
建材メーカーにて特注で作りました。
メラミン材は水に強く傷つきにくいので日々の扱いが楽です。
そして鏡も特注で、パイン材で作りました。
職人さんがそれぞれ分業して作っているので家具家さんへの一括発注より安くできます。
1階のトイレです。
一般的なトイレの広さですが手洗いを付けました。
手洗いは場所を取らない出幅の狭いものにしました。デザインや色などは選べるように設定してあります。
奥の方にトイレットペーパーなどを収納する扉付きのニッチを設置しました。
木目のある壁はビニールクロスで、床はクッションフロアーになっていて掃除がしやすくなっています。
創作手摺
吹き抜けと2階廊下との境に創作手摺が付いています。
この手摺は、この家の2階廊下に合わせて創作工房さんに特注で作ってもらいました。
吹き抜けのイメージとオーナー様の趣味嗜好に合わせて設計デザインし、
製作は山梨の工房KOJI(こうぼう こうじ)さんに依頼しました。
(最近ご無沙汰しているな。近いうち訪問したいな。)
2階寝室
2階寝室です。
当初、オーナー様のご要望は寝室の窓から富士山が見たいということでした。
確かに立地的には富士山が大きく良く見えます。ただ考えてみると、考えなくても富士山は北側です。
北側に富士山が見える大きな窓を持ってくると、そこから温度が逃げ室温が低くなりがちでエネルギーロスになります。
その為、オーナー様にはご説明して寝室の北側はウォークインクロゼットにし、窓を小さくしてエネルギーロスを
なるべく減らすようにし、2階廊下のフリースペースに腰上窓を設置しそこから富士山を望めるようにしました。
南面はバルコニーを設置し冬などは太陽からの温かいエネルギーを入れるようにし、雨でも濡れない屋根付き物干場にしました。
子供部屋
四畳半程の子ども部屋です。
まだお引き渡し前なので勉強机などが置かれていないため実感が湧きませんが
今、小さなお子様が小学校に入られたら使われると聞いています。
天井近くにガラスブロックが三つ設置されています。
これは明り取りや飾りと言うよりも廊下から子ども部屋に明かりがついているかどうかを確認するために付けました。
将来お子様が大きくなって勉強などをしている折、お部屋の中で起きているかどうか?
を確認する窓になっています。
(勉強しているかな?と思っていても中で明かりを点けっぱなしで寝てしまっている場合もあると思いますが。)
2階トイレ
2階のトイレはスヌーピーなどの壁紙をはり、可愛らしく仕上げてあります。
トイレットペーパーホルダーやトイレットペーパー置きはオーナー様が
ご自分たちで探され支給品として当社で設置しました。
これらの物に限らず、家のお引き渡し後に付けたい鏡や絵画などがある場合は
場所や大きさなどを指定しくれると後で取り付ける時、ビスが効くように
下地材などを工事中に設置することが出来ます。
2階廊下フリースペース
2階廊下のフリースペースです。
この空間はオーナー様奥様より設計段階でご要望されました。
お子様が小さい時は2階での遊び場所として、本棚なども設置する予定です。
写真にも写っていますが昇降式の物干し竿を天井より設置して、雨の日などの洗濯物の干し場としても有効的に使える部屋になります。
奥の方に見えるのは屋根裏部屋への階段です。
急な階段にはせず、荷物を持って安全に登れるようになっています。
屋根裏収納
屋根裏収納は家の面積に入れないように天井高を1m40cmにします。
(天井高1m40cm以上にすると木造の3階扱いになり別の法律の対象になるため)
収納物の出し入れに対応して壁と天井はシナベニヤという化粧ベニアにし、床はクッションフロアーです。
空気がこもりやすいので、小さいですが換気用の窓も設置します。
これほどの広さでしたらかなり収納は出来ると思います。
置き場に困る季節の物や女のお子さんの雛人形なども収納でき、天井にも断熱材が入っているので屋根裏ですが急激な温度変化にもなりません。
外観
外観は、ほぼ総2階(1階と2階とが同じ大きさ)にし、なるべく凹凸を減らしエネルギーロスを減らし耐震的にも有利にしました。(長期優良住宅耐震等級3)
外壁は当社の標準仕様でもあるダブル断熱(充填断熱セルロースファイバー+外張り断熱)で塗壁になっています。
オーナー様奥様のご要望によりウッドデッキで洗濯物を干しても濡れないように屋根を設置しました。
玄関からのポーチ屋根の流れもあり屋根を支えるポーチ柱を木製の斜め材で支えることにより柱を無くし、デザイン的にすっきりさせました。