オーナー様の一番のご希望は「リビングと2階に家族が集まれる場所が欲しい。」というものでした。
このとき二人のお子様は保育園に通われている頃でしたが、ご家族に最初お会いした印象はとにかく仲が良くて明るい。打ち合わせやプランニングの最中、笑いが絶えることはなかった記憶があります。
1階にはリビングに、もう一つ和室のリビングを造るイメージで、床から一段高くした小上がりに家族がくつげる空間をつくりました(和室リビングと呼んでおりました)。
間取りは、お子様が帰ったら玄関ホールから和室リビングの裏を通りダイニングやキッチンへ向かう、回遊式という動線に自由度を持たせた形。
お母さんにまず「ただいま」の挨拶からという発想で配置を考えました。
このアイデアは当初より奥様からのご発案でした。
1階の大部分はアンティーク栗という無垢材を採用し、壁のホワイトの漆喰と天井の見せ梁のダークブラウンと合わせ、お部屋全体をいうなれば大正レトロ調に統一しています。
お若いオーナー様がどのような過程でこのテーマを選ばれたのか?照明器具や家具、カーテンのデザイン、色などもそのイメージに合わせました。
リビング階段にした理由も最初の動線の意味と同様で、オーナー様のご要望は一貫されていました。
リビングを正面から見た所です。
サイドの埋め込み式収納もご希望をお聞きし当社で造作家具として造らせていただきました。
ダークブラウンの配色とフランス製チェッカーガラスはやはりレトロ調のイメージによく合っています。
畳は琉球風畳を採用。淡い色と市松デザインは、落ち着いた雰囲気を醸し出しています。
この家の撮影中、突然オーナー様のお子様がいろいろな場所で自分の意志で演出をしてくれました。
ご自身の新しい遊び空間を披露してくれているのでしょうか?
奥の部屋は和室です。
奥様のご実家が遠方ということもあり、たまに遊びに来てくれるご両親用のお泊りの場所にも使われるとのこと。
普段は小さなお子様を寝かしつけたりお着替え場所にも使えそうです。
中にお布団も入る収納があります。
ダイニングキッチンを正面から見たところです。
対面式にこだわらず、ダイニングはキッチンのサイドに持ってきました。
キッチン前のカウンターでは奥様がお子様の勉強を見ることもできるように造られています。
奥行きを広くしているので簡単な食事の場所としても使えますね。
壁のタイルがレトロな雰囲気です。
背後の食器棚類も当社でお造りいたしました。
デザインと配置構成はオーナー様よりご提案していただきました。
この色もダークブラウンに統一。
キッチン奥の開口の向こうはクローゼットになります。
奥様からの発案で食器や保存食品などはダイニングやキッチンの背面に収納し、このクローゼットはすぐ横の洗面脱衣室用のお着替え収納の場所として使われるそうです。
キッチン横から続く洗面脱衣室。造作洗面台を現場にて作成しました。
大きさ、カウンターの高さ、タイルデザインなど奥様のご希望が取り入れられています。
玄関ホールです。床はアンティーク栗の無垢材、壁はホワイトの漆喰。
右の鏡はシューズクロークの入り口になっています。
玄関を反対側から見ました。大容量のシューズクロークがあります。手摺りも家のイメージに合わせて山梨の工房に制作してもらったオリジナルデザインです。
玄関の手洗いはお子様が帰ってきて一番最初に使う場所。水撥ね・汚れ防止のデザインタイルがいい感じ。
リビングの裏を通る中廊下です。お子様の絵本、雑誌用ブックラックや保育園からのお知らせを貼るコルクボードを設置しました。
二階子供部屋手前のプレイルームです。ここでお休み前の親子の会話をします。
二階から中三階への階段です。下は大きい物用の収納です。
中三階のオーナー様の書斎です。現在はお子様に占領されているかもしれませんね。