このオーナー様との最初の出会いはオーナー様奥様が当社のインスタを見てくれて気にしていただき当社に訪問していただきました。
その後、実際に見学会等で当社の家を何回か見ていただきご自分たちの家へのこだわりを御確認されたようです。
ただ、オーナー様にとって最初の課題は土地探しでした。
当初はオーナー様の御主人様のご実家所有の土地へ建てるというご希望もありましたが、土地の場所がご主人様の勤務されている会社への通勤距離が遠くなることなど、ご家族の将来の在り方を考えた場合、土地を買い求めるという方向に変更されました。
希望の土地の場所には奥様のご希望が反映されました。
それは奥様のおばあ様の家が近い富士市比奈地区です。
奥様は高校通学時、学校の近くに家があったおばあ様にはとてもお世話になったそうです。
この地域なら大好きのおばあ様に会おうと思えばすぐに会えます。
それとこの地区はご主人様の会社への通勤距離も近くなりいろいろ便が良さそうなのでこの地区が候補になりました。
オーナー様の土地候補はいろいろありましたが、当社としても少しでも候補の土地の中でオーナー様が、ここで生活するために有利に過ごせそうな土地を探したり、家を建てた場合のプランニングのシュミレーションをしてご提案しました。
そして決まった土地は何よりもおばあ様の家に車で数分で行ける距離。
保育園も歩いて行ける距離。小学校も中学校もお子様の足でも10分以内に行けそうなとても便が良さそうな土地です。
そして何よりも「泉の里湧水公園」という富士山の湧水が近くの小川に流れるような環境も清々しい場所です。
もちろん、ご主人の通勤時間も距離もアパートの時より短くなりました。
ご希望の土地も決まり家のプランニングです。
当社の場合プランニングには時間をかけます。日当たりや風の抜け道などその土地にある自然環境や隣地の環境はもちろんプランニングに反映させますが、何よりもオーナー様の生活へのこだわりやご希望に合わせてオーナー様にとって住みやすいプランをご提案していきます。
そんなオーナー様の夢とご希望がかなった家が完成しました。
これからご紹介していきます。
まずは外観からですね。
外観はテラコッタ風の粘土瓦に漆喰塗り壁の仕上げです。
日が当たっている方向は南になります。
ただ、家のプランニングを進めるにあたって、気になったのは家の奥方向です。隣接の家が東面南面と近接しているので、午後を過ぎると日陰になってしまい日が差してきません。
その為、プランに一工夫しました。
家の西面方向に1階部分のお部屋を出してみました。内部については後でご紹介しますが、こうすることによって南からの光がお部屋の中に入りやすくなります。手前の引違の窓部分がそうです。
ただここでもう一工夫必要でした。
お部屋を出した方向は道路側、そして西面です。
西面というと夕方の光が強いイメージがあります。そして道路側はもちろん通行される人の目線も気になりますね。
それを遮る方法は二つあります。その一つは西面に窓を付けない事。
丁度家の中のこの部分は、リビングのテレビを設置する方向なので壁に窓は必要ありません。
その為西日や通行の視線を遮る事ができます。
ただ、あまり壁ばかりを付けてしまうと圧迫感や風通しの問題も出ます。
その為もう一つの工夫は窓は付けてもアウターシェードを設置して夏の強い西日を遮るようにしました。
こうすれば、必要に応じて開いたり閉じたりして、西日や視線など遮断することが出来ますね。
ウッドデッキとセットで付ければ、上手くアウターシェードを固定することも出来ます。
いよいよ玄関に廻りました。
ブルー色の玄関ドアと外壁のホワイト系のカラーが上手くマッチしています。
中に入ってみましょう。
ブラウンに着色されたパイン材の床の奥のドアはリビングダイニングにつながっています。
視線を変えてみます。
収納がたっぷりのシューズとコートなどを掛けるクロークになっています。
ふと玄関の天井を見上げると形と色がかわいい気球をデザインした照明器具になっています。
当社の場合、照明器具は基本オーナー様が選ばれます。
特にオーナー様奥様がネットなどを利用して取り寄せたり、ご自分たちであちこちのインテリアショップなどに行かれて探されるようです。
でもこれはオーナー様に負担をかけるものではありません。
今ではネット上では、照明器具はとてもお安く売られています。
当社など業者の仕入れ値段とほとんど変わらない物もあります。オーナー様たちに少しでもお安い、
でもご自分たちの趣味や嗜好にあった照明器具を見つけていただき直接お買い求めていただく。そんにな意味合いもあります。
実際当社のオーナー様たち、特に奥様達が家のお引き渡しの後、「自分たちでネットで好きな照明器具を探せたことはとても楽しかったです。」と言ってくださったオーナー様もいらっしゃいました。
それではドアを開けて中に入って行きます。
ドアを開けるとすぐにリビングダイニングが広がります。
右奥に外観の説明の時に指摘したテレビ台が見えます。この方向は西側になりますがテレビを設置すので窓などは必要ありません。
ただ南面にはもちろん大きめの窓が設置されています。
こちらも最初に指摘した隣接の家が東面南面と近接しているので、午後になると日陰になってしまい、日が差してこないので家の西面方向に1階部分のお部屋を出した所です。
お部屋を近隣と離したことにより、こちらの窓からは南側よりずっと日が入ってきます。
少し角度を変えキッチン側を見たところです。
キッチンへは壁一つを隔てダイニングと分けています。
この壁がキッチン内での手元作業やいろいろな食材などを隠してくれます。
これなら急なお客様が来ても慌てず奥様もお料理が出来ますね。
でもこの壁の開口をあまり狭くしてしまうとお料理をする奥様が孤立してしまうのでダイニングにいるご主人様との会話も楽しめるほど良い広さの開口にしています。
リビング側に近づいてみます。
南側の窓から明るい光が入っています。
よく見ると掃出し窓だと思った窓下に収納の棚があります。
この棚にも実は一工夫があります。
この棚はもちろん収納用にも使えますが、ベンチとしても使えます。
オーナー様ご主人はお勤め先の会社の仲間と良くバーベキューなどの集まりを仲間持ち回りでされるようです。
そんな時、この窓下棚がベンチとして活躍します。
仲間は本人だけでなく、ご家族もいらっしゃるようです。
その大人数の全ての方用の椅子は用意は大変なので、手軽に使えるこのベンチは重宝するようです。
もちろんベンチとして使うための強度は備えています。
私も一度その集まりに偶然お尋ねしたことがありますが、皆さんこのベンチなどを使い楽しそうに語り合っていました。
リビングの端に行き反対側を見てみます。
先程のダイニング部分と2階への階段が見えています。
リビングの奥まで入り反対側を見ました。
キッチンがありその奥に階段下ですがパントリーが見えています。後でご案内します。
ふと、手前に椅子があり簡単な造作テーブルがあります。
これはスタディーコーナーです。
キッチン横にあり奥様が家計簿など事務仕事をしたりします。
もちろん将来お子様が大きくなったらここで勉強をさせ奥様やご主人様が見る事も出来ますね。
奥様がキッチンでお料理などを作りながら傍らでお子様の様子が見れれば安心して
作業が出来ますね。
さあ、これからキッチンに入って行きます。
最初、ダイニングに入った時にも書きましたが、キッチンとダイニングは対面式ですが、壁で仕切られています。
この壁でキッチンで作業をされる奥様の手元を隠し、でもダイニングにいらっしゃるご主人様との会話は気軽に出来るようになっています。
キッチンのバックヤードの造作の食器棚です。この食器棚には奥様の希望をいっぱい詰めました。
まずは、今ある物、この家にお住みになってから、将来増やすものなどを考えながら収納スペースの大きさを考えました。
炊飯器を置く場所は引出しのように迫り出せる棚にし反対側にはゴミ置き場にしました。
素材はパイン材の集成材を使い、床と同じようにブラウン色に着色しました。
背面には光沢のあるグレーのタイルを貼りました。これはオーナー様のご希望です。
キッチンはクリナップ ラクエラを設置しました。廊下を挟んで階段下になるのですが、パントリーへの入口が見えます。
キッチンの配置の特徴としてはリビングからの通路とダイニングそれから洗面脱衣室、浴室につながる通路があります。
回遊式と言って奥様の家事の効率化を考えました。
キッチンからの写真にも写っていましたが、パントリーに入りました。ここは2階への階段下を収納として使っています。
普段あまり使わない物や保存食などの置き場として利用します。
階段下なので本来、使われない空間ですが、階段の形に合わせて棚などを付ければ、キッチンの横に大容量の収納場所が出来ますね。
パントリーから洗面脱衣室に向かって歩きはじめると左に掲示板があります。
これはコルクボードで造った掲示板です。
将来、お子さんの幼稚園や学校などからの配られたお知らせプリントや書類などをピンで簡単に止めておけます。
日頃、常に通る生活導線内にありますから忘れる事はないですね。
洗面脱衣室に入りました。
正面に造作で造られた洗面台があります。
向かって左側がタオルなどを置く収納で右側がお引っ越し後に洗濯機を置く場所になります。
洗面台は箱の部分は大工さんが造り扉などは建具屋さんが造り、塗装屋さんが塗装をしました。
こちらも、床などの色と同様濃い目のブラウン色です。
洗面台の天板は木に見えますが、アクリル系の板。水に濡れても大丈夫。傷も付きにくい素材です。
当社のオーナー様がよく採用されます。
洗面ボールは既製品の物を使い、周りにはタイルを貼りました。
タイルはデザインや形がいろいろありオーナー様に選んでいただいています。
ご自分でネットで探されるオーナー様もいらっしゃいます。
毎日目にされる場所ですからこだわりたい気持ちも分かります。
横の収納場所です。
ご家族が使うタオルやお風呂から出てからの着替えなどをここに収納します。
棚は可動式になっていて収納物の大きさや量によって棚の位置を変える事が出来ます。
洗濯機置き場の横のニッチです。
ここには洗濯で使う洗剤などを置けますね。
洗濯機の横にはユニットバスになっています。クリナップラクエラのお風呂です。
洗面脱衣室を出るとすぐ横にトイレがあります。
こちらはタイル調のビニールクロスにクッションフロアー仕上げになっています。
上を見上げると花びらのような照明器具が。こちらもオーナー様奥様が選ばれました。
手洗いはこちらも台を大工さんに加工してもらった造作の手洗いです。
ブルーの手洗いに水栓や配管も濃い目のブラウン色の物を選ばれてこのトイレのイメージに合っています。
もう一度リビングダイニング側に出てみました。
少し進んで振り返ると2階への階段が見えています。
この家の階段はスキップフロアーになっていて2階に上がる前に畳2帖ほどの踊り場を設けてあります。
近づいてみます。
階段の踊り場の下はやはり2帖程の空間になっています。
このスキップフロアーは当社のオーナー様が好まれてよくプランに採用されます。
下の部分は天井高は1m40㎝ぐらいですが収納には十分な広さになります。
この場所はこの家の表題にも書きましたが、ワンちゃんの家になります。
ワンちゃんが汚してもいいように床、壁、天井とも汚れても掃除が楽なアクリルパネル仕上げになっています。
傷も付きにくいのでワンちゃんが暴れても大丈夫です。
奥には換気扇と窓を付けました。
換気扇が付いていれば匂いも出せます。窓から外も覗けるのでワンちゃんも楽しいかも?
いよいよ2階に上がっていきます。
ダイニング側から階段を登っていきます。
前に書いたワンちゃんのお家のスキップフロアーの上部に上がります。
こちらは畳2帖程の広さになっています。2帖と言っても畳の寸法は琉球風畳の半帖なので半帖が4枚ですが。
ここは、とても気持ちのいい空間です。
まずは、ここからダイニングはもちろんリビングまで見渡せます。ダイニング隣のキッチンも覗けます。
ここからご家族の様子も覗けますし、反対にお子様が小学校などに行くようになったらこちらで勉強など
させれば、奥様もキッチンにいながらお子様の様子なども感じる事が出来ます。
ご主人様はこちらで寝転んでると、くつろぐことが出来てとても気持ちがいいとおっしゃっていました。
背面の窓を開ければリビング側から入ってくる空気を誘導することも出来、外からの新鮮な空気を入れる事も出来ます。
スキップフロアーから2階に上がっていきます。
2階に上がると傍らにかわいい造作の手洗いがあります。
この手洗いは、その前面にあるトイレ用の手洗いです。
ただ、外にあるので2階にいるときもサッと使えますね。
トイレの中です。
オーナー様お好みのビニールクロス仕上げです。
木製の造作棚はトイレットペーパーなどを置くのかな?
細部までご希望が入っています。
先程のスキップフロアーの上部は吹抜けになっているので、こちらから下が覗けます。
後で覗いてみます。
お子様のお部屋です。
二部屋共シンプルなカラーでまとめました。
お子様が大きくなればここでご自分たちの世界に変えてくのでしょうね。
先程のスキップフロアー上部の開口から下を覗いてみます。
琉球風畳が4枚ひき詰められいます。
将来、ここからお子様が奥様、ご主人様たちを呼ぶ声が聞こえてきそうです。
楽しいご家族団らんです。
ご夫婦の寝室に入りました。
前方にバルコニーがあります。オーナー様奥様はこのバルコニーでのお洗濯物の干場も希望されていました。
右側の入口はウォーキングクロゼットです。
奥に入って反対側から見てみます。
入口のすぐ横にウォーキングの入口があります。
ウォーキングクロゼットの中のビニールクロスは奥様の希望の柄です。
かわいい柄ですね。
ウォーキングクロゼットからもバルコニーに出る事が出来ます。
先程書きましたが、奥様はお洗濯物をバルコニーで干されて乾いたら取り込みこのウォーキングクロゼット内でたたみ、保管する。そんなお洗濯の家事導線を考えられていたようです。
寝室を出ると、すぐ横に階段があります。
この階段は、屋根裏へ繋がる階段です。登ってみます。
2帖程の空間があります。でも3階ではないです。屋根の部分の空間を使いお部屋を作りました。
天井高は約1.4mぐらいです。
このお部屋は季節ものの洋服や暖房機などの器具物などを置く予定の収納部屋です。
ただ、荷物が少ない時などは、お子様の秘密基地やご主人様の隠れ部屋としても使えそうですね。
この家のご案内を一通りしてみました。
次はこの家のオーナー様が希望された中のプラン以外のポイントを書こうと思います。
玄関の中に入った時に何回かチラッと見えていて何なのかな?と思われた方もいると思いますが、これは「黒板用の塗料を塗った掲示板」です。
黒板というと皆さん知っての通り、学校などで使う物ですがあれは大きさが規格品ですが、この黒板はオーナー様宅の玄関の広さや使い勝手に合わせてベースになる板を
現場で大きさを加工しその板に黒板用の塗料を塗りました。
生活の中のちょっとしたご夫婦間の伝言など忘れないようにメモ出来ますね。
前も触れましたが、オーナー様奥様が選ばれた照明器具です。
デザイン的にかわいらしく、メーカーの既製品にないオリジナル性を感じます。
来てくれたお客様にも印象深く見ていただけそうです。
リビングの天井に吊るされたハンモック。これもオーナー様のご希望で設置しました。
もちろん人が乗るので、安全面を考え、家の構造体である梁にボルトでしっかり固定しました。
オーナー様はここでのんびりハンモックに揺られくつろぐことが出来ます。
丁度西側の掃出し窓に面しているので窓を少し開けて季節ごとの風を感じながらゆらゆら楽しめそうですね。
ハンモックの横の照明器具。これもオーナー様奥様が選ばれたものです。
何かの鳥の巣のように見えます。
ハンモックで揺られながら上を見上げれば、小鳥たちがいる森の中にいるような気分になれそうですね。
この家はオーナー様のこだわりが家本体のプランだけでなく細部や小物などにも反映されています。
そんなオーナー様が、家を建てようとした時からプランニング、建てている途中、そしてお住みになってからのお気持ちやこの家の印象などを「お客様の声」として書いていただきましたのでご紹介したいと思います。
これから家を建てようとされているご家族にはとても参考になると思いますのでご確認ください。