寒い家が人の 健康に与える良くない影響を書いた「幸齢住宅読本」の話を書こうと思います。

STORY

こんにちはアスカ工務店 遠藤です。

今日は、慶応義塾大学の伊香賀俊治教授が監修してくれた、寒い家が人の
健康に与える良くない影響を書いた「幸齢住宅読本」の話を書こうと思います。

 

高齢期の寒さは心が萎え、毎日がじわじわ辛くなる。

以前書いたブロブでも書きましたが、要介護者の1年後の悪化リスクは
寒い家の人と比べて約3分の1 という話がありました。

冷暖房設備が不十分で、寒さ、暑さに振り回されながら暮らしていると日々の
不満感や心身の不健康感より強くなるのは、暑い、寒い、中間気温のどの時期かを
調べた研究です。


要看護状態にある平均82歳の高齢者2984人を対象に寒冷基準を下回る18℃以下
19~25℃の中間気温、熱中性が心配な28℃以上の、各気温帯で、90日以上の
調査が行われました。

中間気温より、寒いか暑いときの方が心身が辛いのは誰にも想像が付きますが
さて、寒い、暑い、どちらのほうが「生活満足度」と「主観的健康感」が
低くなってでしょうか?

答えは「寒い方」でした。
この解釈をした研究者は、日本の家屋はもともと断熱性よりも、高温多湿の
夏対策を重視しているため、寒さに対して不十分だと考察しています。
しかも認知機能が低下していると、寒さを感じにくく、衣類や居室の工夫も
上手く出来ず、寒さの影響を受けている可能性を指摘しています。

近年は高齢者が家の中で熱中症になったり、救急搬送されることをよく
聞きますが、寒さの影響は脳卒中の発作を起こせば、救急搬送されますが
「生活満足度」や「主観的健康体」の低下はあまり問題視されません。

しかし、それがじわじわとボディーブローのように効いて要介護度の
悪化が進み、自分の心身が思うようにいかない辛い老後に引き込まれる
事実をこの研究は物語っているのではないでしょうか。