性能向上リノベーション5-2

STORY

こんにちはアスカ工務店遠藤です。

当社では今、新築を断熱性能ならHEAT20 G2クラス。耐震性能なら耐震等級3
(許容応力度計算)。気密性能C値0.5前後全棟気密試験実施という高性能住宅を
ご提案させていただいていますが、それと並行してこれからは性能向上リノベーション工事と
して中古住宅を新築並みの性能に近づけていく工事を推進していこうと思っています。

これから以前工事させていただいたオーナー様の工事の内容などを書いていこうと思います。

工事の内容は、家の主に耐震性能、断熱性能、劣化対策などを向上が主な工事もありますが
大規模修繕に値する間取りの変更、劣化した天井、壁、床などの交換、キッチンや洗面台、
トイレなど設備の入れ替えなどのリフォーム工事もあります。

これらの工事は主にオーナー様の家族構成などの変化、使いやすさの向上、生活導線の変化など
主にはご家族の生活や意識などの変化によって、ご予算に応じてご依頼いただいた工事内容になります。

近日、当社ホームページでも公開していきます。

今回は、富士市北松野の家の2回目です。

工事内容です。

工事はまず、現場の状況把握、既存住宅状況調査(インスペクション)から始めました。

工事前の各部屋を確認させていただきました。


昭和期の家なので、懐かしい感じの間取りとしつらえ、1段上がった二間続きの和室は内障子があり
落ち着いた感じです。

キッチンですね。
今回のリノベーションでは、キッチンやトイレなど基本的な水回りの位置変更はしませんでした。

次は防護服に着替え、床下と屋根裏の状況を確認させていただきました。

床下の湿気が原因だと思いますが、床下の断熱材、おそらくグラスウールだと思いますが、
かなりへたってきて下に垂れ下がっています。この状態だと、断熱効果はほとんどないですね。

幸い、白蟻の被害はありませんでした。
オーナー様に聞きましたら白蟻の予防は定期的になさっているそうです。


天井裏部分です。
こちらも断熱材はしっかり設置されていました。

ただ、場所によって断熱材が、屋根裏で偏っていてかなり断熱ムラがあるのではないかと思いました。
今回の工事では、このあたりの断熱材は劣化の可能性もあるので、撤去の後、新規の断熱材を充填する予定です。

画面では分かりづらいですが、一部雨漏り箇所がありました。
この部分は外の屋根部分とのかかわりもあるので、本体工事と並行して、屋根より防水補修しました。

解体工事です。
今回の工事では外部はそのままで、内装部分は土台、柱、梁の構造体を残し、全て撤去させていただきました。




解体後と補強工事です。

解体工事後、土台、柱、梁など再度、確認しましたが、ひどい劣化箇所はありませんでした。
ただ新規に工事を進めるにあたって、必要に応じて、各箇所で土台や柱、筋交いなど補強しました。

床のウレタン断熱材の設置です。

既存の根太間ではなく、大引きという下地間で設置し気密テープで補強しました。
隙間がなくなり、断熱性能も上がっているので断熱効果も高いと思います。

新規にグラスウール断熱材を設置しました。
以前のグラスウールの厚さは50㎜でした。今回のグラスウールは倍の100㎜厚さで充填しました。
断熱性能は向上します。

内装の床仕上げ材はオーナー様のご希望で、木目が優しい「カバサクラ」を採用しました。

天井の内装仕上げ材は「杉材」です。
オーナー様のご希望は洋風好みでありましたが、天井に杉を使うとこちらも優しいモダン和風になりますね。



完成しました。

先程も書きましたが、明るい洋風の中にもちょっと和風テイストを入れたお部屋になりました。
今回、キッチン、洗面台、トイレなども新規に交換しました。

ただ、一つ今回の工事で、引き継いだ箇所があります。
それは、窓のブラウン色の縁の障子の引戸。

当初、工事の計画段階で、この障子は新しいお部屋には合わないと撤去を予定していました。

ただ、オーナー様とのお話の中でもともとご両親が生活されていた場所でもあり
その思い出を感じる全てを撤去してしまうのもどうかな?ということになり
この障子を残すことにしました。

でも、現状の白木(一般的に障子は白木ですが)のままだとインテリアとして映えないと
いうことで、思い切ってブラウン色に着色し設置いたしました。

洋風のテイストの中で、天井の杉材と同様、モダン和風調を利かしたおしゃれな空間になり
オーナー様も納得されていました。