ナチュラルアスカの家

「和と自然が香る 寛ぎの家」

STORY

 

 

 

新居に引っ越してから二月余り。
ようやく暮らしも落ち着いてきたので、遅れ馳せながらお手紙いたします。

 

これまでを振り返ってみたいと思いますが、家を建てようかと漠然と考え始めてから竣工まで四年ぐらいかかりました。
その間、住宅展示場や見学会も数多く行きましたが、どこに建築をお願いするか決めるのは本当に難しかったです。どの工務店やハウスメーカーの住宅も文句のつけようのない性能を謳っており、どこが適当なのか、素人の私にはとても判断できるものではありませんでした。

 

それでも、ぼちぼち考えていく中で、いくつかの条件が固まっていきました。
その条件は、

(1) 地元の工務店にお願いする
(2) 木造にする
(3) 調湿性のある材料を使った壁にする

というものです。

 

(1)について、私も妻も、そうでない場合の建築を経験していますが、その際、施工業者との意思疎通に難点を感じたことを共通の意見として持っていました。
全国的に有名な会社に誠意がないというわけではないのでしょうが、どうしても、会社と施主の間に距離ができてしまうのでしょう。
その点、地元の工務店であれば、同じ地元民として親近感がありますし、話がしやすいでしょうし、スピーディーに対応してくれるのではないかと思いました。

 

(2)について、これは私どもの好みです。一時期、ログハウスを建てようかとも考えました。
色々調べていく中でログハウス案は却下しましたが(断熱性能が現在の一般的な家に比べて劣ると聞きました)、少々未練はありました。
それならばということで、私としては壁全体を板張りにしたいと思いましたが、これは妻の好みにより却下されました。

 

(3)についてですが、できるだけシンプルな構造の家がいいだろうと考えてのことです。
つまり「ギミックの多いものは壊れやすい」という予断に基づいてみると(あくまでも素人判断ですが)、壁の室内側を防湿シートで包みこんで換気扇で調湿するというタイプの家は、換気扇という電気製品を一つ余分に使うことになりますし、外貼断熱の家は、外壁の外に外壁をつくることになるようなので、その分複雑さが増します。
しかし、壁自体が調湿すれば、強制的に機械で調湿する必要はなくなりますし、複雑な構造にしなくても壁体内結露しにくくなるだろうと考えたわけです。

 

となると、断熱材の種類が限定されることになりますが、調湿性のあるものとなると、セルロースファイバーや羊毛系などが一般的なようでした。
そのような次第で候補となる業者は絞られてきましたが、それでもまだ、どこに依頼するか決定打を見出せませんでした。

 

では、なぜアスカ工務店さんに決めたのかというと、アスカさんの出入業者さんの言葉が優柔不断な私たちの背中を押ししたのかなと思います。

 

私たちが初めてアスカさんの見学会に行ったときのことです。
駐車場係をしていた出入業者さんが「僕はここの社員でもなんでもないですけど、ここはいいですよ。お勧めです」と話しかけてくれました。
口コミ情報は、一般的にあまり信頼性の高いものだとは思えませんが、特別な内部事情を知ったような、得した気分になるものなんでしょうね。
しかも、業界の方が言うんだから間違いあるまい!とまあ、こんな調子でアスカさんへの信頼感は揺るぎないものとなり、何となくアスカさんにお願いしようという流れになっていきました。

 

そして、足繁く見学会に通っているうちに「ぼちぼち潮時か」と思いプランニングをお願いすることになりました。
それからは、週に一回、あるいは二週に一回くらいの頻度で打合せを重ねましたが、何しろ妻が「じっくり考える」というか「じっくり迷う」人なので、牛歩の如き進み具合になってしまいました。
でも、そんな私たちにも、急かすことなく辛抱強くお付き合いいただき有難うございました。
また、最初は大人しく打合せに付き合っていた娘が、段々慣れてくるにつれて、社長さんや清水さんになれなれしくまとわりつくようになりましたが、仲良くしてくれて有難うございました。

 

こうして、ついに家が建ってしまいました(家を持っていることが、未だに非現実的に感じられます)。あれやこれや迷っている時間も楽しいものでしたから、もう少し遅く建ててもよかったのですが、これも「時機」ということなのでしょう。特に後悔はありません。

 

住み始めて二ヶ月経っての感想ですが、特に不満はありません。
木の香はやはりいいものですし、パインの無垢材や珪藻土の塗り壁も目に良いと言うといいでしょうか。
特に、朝日が部屋に差し込んできたときの床や壁はとても素晴らしい表情をします。
この風合は、ビニールクロスや合板では出ないんじゃないでしょうか。

 

一つ問題を挙げるなら「寒さ」でした(解決済)。
とはいえ、これは強調しておきますが、家の性能の問題ではありません。むしろ、低めの室温でも不思議と寒さが柔らかく感じられるのですが、これは家の性能のお蔭でしょう。

 

私たちの家は、もともと敷地南側の隣家がかなり近接しているので、朝夕しか日が差し込みません。また、広い空間が欲しかったので、家の中の仕切りが少なくなっています。
したがって、ある程度の寒さにはなるだろうと覚悟していました。

 

実際に住んでみると、やはりスペースがオープン過ぎて暖房効率が悪いと思いましたので、最近、一部カーテンで間仕切りしました。
そうしたところ、見違えるように暖房が効くようになりました。
それほど寒くない日なら、二十畳以上のスペースが小さなヒーター一つで十分間に合っています。

 

以上が、現在までの顛末となります。
これから家を建てようという方の参考になる点が少しでもあれば幸いです。
あと、私たちはオプション工事をかなり頼んだと思いますが、予想以上に安く上がったことを付け加えておきます。

 

最後になりましたが、社長さんはじめスタッフの皆様、長々と私たちの家づくりにお付き合いいただき本当に有難うございました。家を建てる過程は、本当に楽しいものでした。
じゃあ、もう一軒!と、はしご酒のようにはいかないところが残念ですが、これからも何かありましたら、よろしくお願いします。頼りにしています。
貴社のますますのご発展を念じつつ、筆を擱きます。