ナチュラルアスカの家

性能向上リフォーム<富士市北松野#2>

  • 性能向上リフォーム (耐震、断熱、劣化向上)
  • 工事場所 富士市北松野
  • ご家族数 5人
  • 築年数20年在来工法木造2階建
  • 家の大きさ  1階207㎡ 62.7坪 2階54㎡ 16.4坪   計223.4㎡ 67.7坪
  • 工事費  450万円(税込み)

現場の現状とお施主様のご要望

「かつてご両親が住んでいた離れの家が今は使わなくなっていたのですが、最近娘さんの仕事の都合で孫達がこの家に泊まるようになってきたので有効利用したい。

内装を一新させ、キッチンやトイレなど古く使いにくくなっているので最近の物に交換したい。
部屋の中に段差が多いのでバリアーフリーにしたい。
耐震性能や断熱性能が気になっているので調べて改善が必要なら改善したい。」

キッチンやトイレなどの劣化のための交換は完成後は気分的に快適に過ごすことが出来ると思います。言うなれば目に見える快適性ですね。

それに比べ断熱性能や耐震性能の向上は完成後は家の壁の中になってしまうため、あまり目に見てる効果は薄いですが、断熱性能は夏はエアコンの効きが良くなったり冬は部屋の平均室温が上がり寒暖差が少なくなったりして体感として快適に過ごせるようになります。

もちろん室内の温度負荷が少ないということは電気代の節約になってこれから将来に渡って断熱性能を上げた効果を感じていただけると思います。

耐震性能向上はやはり将来に起こるであろう震災に備えると言う事で効果はありますね。

実際の工事前の内部の様子。

昭和ならではの和風の雰囲気

障子と襖は古さを感じます。

段差のある引戸の敷居

天井からの熱の侵入
これは去年の夏の写真です。天井から熱が室内に入ってきています。
(赤外線カメラにて撮影)
赤い所は室内なのに30℃以上になっっています。

まずは今の家の現状把握から

この工事は家の性能向上、具体的に言うと断熱性能と耐震性能を上げるための工事なのでまずは現状の状態を見ます。

現状を見るためにはホームインスペクションを実施します。
「ホームインスペクション(住宅診断)とは、住宅に精通したホームインスペクター(住宅診断士)が、第三者的な立場から、また専門家の見地から、住宅の劣化状況、欠陥の有無、改修すべき箇所やその時期、
おおよその費用などを見きわめ、アドバイスを行う専門業務です。」 日本ホームインスペクション協会HPより

具体的にいうと床下や屋根裏にはいって家の状況を確認します。
今回は断熱性能と耐震性能を上げるので主に床断熱と天井断熱の現状をみました。

床下状態

床下はこんな感じで入ります。

床下状態はグラスウール断熱がかなり垂れ下がっていました。
この状態では断熱効果は期待できません。

天井裏

こちらもグラスウール断熱材でした。
ところどころよれてしまっているのが気になります。

グラスウール断熱は劣化も確認できました。

壁は剥がさなければ見ることは出来ませんが、おそらくグラスウール断熱の50mmが入っていると推定できます。 当時の基準がそうでしたから今回の工事では断熱性能を向上させるため天井、壁、床とも断熱材を交換します。

耐震については筋交い等は壁の中なので天井に入ったおり筋交いの頭が見れるので確認しましたが、明らかに本数が足りませんでした。
今回の工事では筋交い補強します。

筋交いの頭

インスペクションで他の問題も見つけることが出来ました。
それは雨漏りです。

垂木(屋根を支える木)が雨漏りの為にシミが出来ていました。
茶色に変色したシミ

雨漏りは部屋に出てこない場合もあるので注意が必要です。
今回のこの工事のポイントの一つである断熱性能と耐震性能を向上させるためには、内装は外装の解体をして壁内を補強する必要があります。

この家の場合は外装はそのままで内装の解体をしました。

内装解体


解体後は柱と梁と土台状態になりました。

この状態になるとこの家の弱い所がよくわかります。
人間で言えば外科手術をするような感じでしょうか。
悪い所は取り、いい所は残し、より良くしていく。

前回指摘した雨漏り箇所もよくわかります。

この後、大工さんによる木工事になります。当社の現場監督の海野と現場打ち合わせ後木工事に入ります。

古い材料を補強しながら新しい床組を作っていきます。

古い配管は劣化が進んでいるので部屋内部の水道などの配管は全て新しくします。

床の断熱材を入れていきます。
今回は改修工事と言うこともありFPコーポレーションのウレタン断熱材ラクティーを採用しました。
この断熱材の特徴は断熱性能はもとより、下地に密着するパッキンが付いていてお部屋の気密性(隙間風)の軽減が図られ、床下地面からの湿気止効果もありグラスウールにありがちな断熱材の垂れ下がりなどもおこりません

断熱材を突きつける所は気密テープを張って床下の空気を部屋に入れないようにします。
気密性は温度差のある空気の入れ替えを少なくし、エアコンなどの冷暖房の効きをよくします。

壁、天井断熱は旭ファイバーグラスの高性能断熱材アクリアを採用しました。グラスウール系で、夏冬室温の高低差が少なく快適で遮音効果や結露対策にもなります。

天井の仕上がりは杉材を使います。
仕上がると生活の中でも杉の木の香りが広がると思います。性能向上リフォーム(富士市北松野)の工事の完成後のビフォアー・アフターで見たいと思います。
まずは最初のお施主様からの工事へのご要望は
「かつてご両親が住んでいた離れの家が今は使わなくなっていたのですが、最近娘さんの仕事の都合で孫達がこの家に泊まるようになってきたので有効利用したい。
内装を一新させ、キッチンやトイレなど古く使いにくくなっているので最近の物に交換したい。部屋の中に段差が多いのでバリアーフリーにしたい。耐震性能や断熱性能が気になっているので調べて改善が必要なら改善したい。」

もともとこの家は今は亡くなったご両親が住んでいた離れです。
昭和時代の落ち着いた感じでしたが、障子や襖が古さを感じさせ今のお施主様の生活スタイルに合わないということでした。

ただ和室スタイルは気に入ってるので変えたくないと言うことでした。

改装前のリビングから改装後のリビングは

ビフォアー

アフター


キッチン部分は

ビフォアー


アフター


個室部分は

ビフォアー


アフター

ダイニング部分は

ビフォアー


アフター

ビフォアー

アフター


トイレなども

バリアーフリー

ビフォアー


アフター


最初書いたようにこの家は断熱性能と耐震性能を向上させることが基本でした。
でも完成してみるとそれだけなく、お施主様が以前とは違う生活スタイルになるかもしれません。