ナチュラルアスカの家

「長野県北部地震、新聞報道に驚いて現地を見に行く」4

STORY

こんにちはアスカ工務店遠藤です。
今日は「長野県北部地震、新聞報道に驚いて現地を見に行く」の4回目です。
1回目
2回目
3回目
今回は倒壊した家をよく観察してみようと思います。




倒壊した家の共通点は1階がグッシャとつぶれている事。
よくこの壊れ方で死者が出なかったなと思います。(不幸中の幸いですが)
何件か見させていただいた家の大半が1階の部分が完全に押しつぶされています。

家が押しつぶされる原因はいくつかあると思います。
一つは地震時に柱と桁、土台と柱の結束が弱く外れた事
今の新耐震基準ではこの部分は金物補強されています。
今回倒壊した家を見るとこの絶対外れてはいけない場所がことごとく外れています。

柱と桁の部分が外れています。

土台と柱が外れています。

この家に至っては柱から上がもぎ取られた様になっています。
原因はいろいろ考えられますが一番は補強用の金物がないか?機能しなかったかです。
新耐震基準ではこの部分は金物でガッチリ補強しますが、どうもそれが見当たらなかった?
新耐震基準の柱と土台との補強

新耐震基準では地震時特に力のかかる柱にはホールダウンという
ボルトを柱と土台だけでなく基礎から結束します。

その他の柱も補強金物で全て補強します。

柱と梁も補強金物で補強します。
でもその他の原因で補強金物が機能しない場合があります。
それは木材の腐りです。
シロアリや結露が原因で土台や柱が腐ってしまい、補強金物を止めているビスや釘が
きかなかったことが考えられます。

これは当社でリフォームした家のシロアリ被害の写真ですが
結露によっても柱や土台が腐ってしまう場合があります。
こうなってしまったらとても地震に対して耐えられない。
次回は地震で家が押しつぶされる原因2から始めます。